この毒まみれ、煩悩まみれの世界の中で救済力を発揮するには、毒まみれの衆生と同じ目線に立つことのできる神である必要がある。永遠世界にいる高邁な大日如来や、優美な衣や宝石で身を飾る菩薩らではなく、蛇体をうねらせてどろどろの世界をのたくる龍蛇こそが、毒夫の輪廻世界である六法界の救済者にふさわしい。それが大日如来の化身である蛇体の天照大神であり、宇賀弁才天なのである。 - 神仏習合の本―本地垂迹の謎と中世の秘教世界
腐った板がよみがえり、朽ちた欄干が持ちこたえることはあるだろうか? - ゆれる/西川美和
私たちは自分たち自身と機械的世界のあいだの結びつきを認めたがらないかもしれない。だが、今の時代に生きているということは、好むと好まざるとにかかわらず、この省察と向き合うということだ。私たちは自分たちが「肉」や「機械」と考えたものをとり去ったとき、その境界線を探し、私たちの内になにが残っているか見つけ出さなくてはならない。 - デジタル・ストーリーテリング―電脳空間におけるナラティヴの未来形/ジャネット・ホロウィッツ マレー