May 2012
かつて、驚きを以て、ノイズとカオスに満ちた現代音楽を迎え入れてくれた街は、いつの間にか、街そのものが既に、ノイズとカオスと緊張の世界に変わっていた。その中に、現代...
– 西洋音楽論 クラシックに狂気を聴け/森本恭正
人間って、もしかしたら二人で散歩したくて結婚するんじゃないか、なんて思ったりしました。...
– 散歩もの/谷口ジロー
April 2012
今は、音楽を作る側には「お金がない」とか「流行している音楽をやらなければ受けない」とか、とにかく愚痴が多い時代です。でも、そうやってスレたりイジけたりしている場合...
– 物語論/根岸孝旨・木村俊介
意識が生んでいる<わたし>こそがヒトにとっての最強の<フィクション>なのだ。そういうものがないと、ヒトは圧倒的な<リアル>の力に対抗できない。
– いま集合的無意識を、/神林長平
オウムの幹部の一人であった井上嘉浩が、ラッシュアワーの人の渦に紛れて生きる大人たちの生を深く嫌悪し、それを端的に「救われない」と表現していたことは、とても印象深い...
– オウム真理教の精神史―ロマン主義・全体主義・原理主義/大田俊寛
「キリストのイニシエーション」とは、LSDを溶かした液体を飲み、その後に独房に監禁されて瞑想するという修行である。内容物を知らされないまま多量のLSDを摂取させら...
– オウム真理教の精神史―ロマン主義・全体主義・原理主義/大田俊寛
February 2012
わたしたちはいまや、国家と社会と個人の関係を捉える、まったく新しい枠組みを必要としている。近代の社会思想では一般に、成員の情緒的な一体感は共同体を閉じるので、論理...
– 一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル/東浩紀
原発は儲かる。堅いシノギだな。動き出したらずっと金になる。これ一本で食える。シャブなんて売らんでもいい。
– ヤクザと原発 福島第一潜入記/鈴木智彦
十三日付朝刊が無事に降版した深夜、丹野は自宅マンションに帰った。この二十四時間、あまりにも多くの人々の死を目にしすぎた。いったいどこまでが現実だっただろう。肉体的...
– 河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙/河北新報社
始まってしまったんです。これから惨憺たることが続々と起こって、どうしていいか分からない。まだ何も済まない。地震も済んでない。「もんじゅ」も片付いてない。原発を再稼...
– 本へのとびら――岩波少年文庫を語る/宮崎駿
<国際都市>というと、恰好がいいけど、要するに、酒と女とヤクザでしょう、はっきりいえば。一九五〇年代の横浜のにぎわいは、それでした。
– 私説東京放浪記/小林信彦
January 2012
マリオはこう貶されることがある――クッパからプリンセスを救うという役柄をひたすら繰り返し演じているだけだと。プロットが新しくても、物語は昔のままだ。マリオが巨大な...
– ニンテンドー・イン・アメリカ: 世界を制した驚異の創造力/ジェフ・ライアン
批評を正当な理解だなんて思ってしまったら芸術は終わりなんじゃないのかな。ですから私は、理解されかけたと思ったら、もっと煙に巻く構造を持った作品を手がけています。「...
– 物語論/杉本博司・木村俊介
時が来るまでは、子どもはちゃんと親の庇護のなかにいなきゃいけない。あわてて成長する必要はないんですよ。それはただの親への不信に過ぎない。それよりは依存しているほう...
– 本へのとびら――岩波少年文庫を語る/宮崎駿
時折、金色の獣の夢を見る。
– 金色の獣、彼方に向かう/恒川光太郎
人間は知性で文明、文化を造ったのではない。ひとえに好奇心のためであろう。だから文明を止める訳にはいかないのだ。知性なら、ことによると、知性でストップがかけられるか...
– 立川談志遺言大全集(10) 落語論(一) 現代落語論/立川談志
アメリカ、メキシコに限らず、南米大陸にも日本発のインスタントラーメンは、広く普及している。時代は少し前になるが1996年にペルーで発生した日本大使公邸占拠事件では...
– ラーメンと愛国/速水健朗
December 2011
「母なる大地信仰」のような考え方は古代から各地にあり、この土着の信仰が共通項となってマリア信仰につながっていったのです。もちろん、その頃はまだ、人々が聖書を理解し...
– 名画の言い分 数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」/木村泰司
デューラーはエラスムスに傾倒し、のちにルターの支持者となりました。...
– 名画の言い分 数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」/木村泰司
テレビのトップニュースが津波から原発へと移ったとき、宮城県の人々はマスメディアというものがしょせんは東京の視点で動いていたことを敏感に察したかもしれない。まだ地震...
– SFの無責任さについて/瀬名秀明
ただペンを一本持つこと、それだけでも拘束となる。
– これはペンです/円城塔
根っからの東京っ子さえ住みにくく思っているのだから、地方から流入した人間たちにとって東京が住みよいわけがない。
– 私説東京繁昌記/小林信彦
November 2011
考えりゃ、世の中で金を取ってないやつは贋者だよね。お茶でも踊りでも、習いに行って「お金は要りませんから」って言われたら、かえって信用しないよね。
– 人生、成り行き―談志一代記/立川 談志
人間にはどこにも帰属できない、ワケのわからない部分があって、そこを描くのが本当の芸術じゃないですか。でないと、ゴヤの自分の子を喰らう怪物の絵が良いとされている意味...
– 人生、成り行き―談志一代記/立川 談志
わたしはナラティヴのある映画と同じように物語を構築し、編集しようとしている。抽象的ではあるが、それでもつねに物語である。トラディショナルな意味でのシークェンスによ...
– 全貌フレデリック・ワイズマン――アメリカ合衆国を記録する/フレデリック・ワイズマン